当サイトは文部科学省の学習指導要領や国立教育政策研究所の調査など公的機関の情報と、教材・サービスの公式サイトの公開情報をもとに編集部が独自に執筆しています。教え方や書き方は学校・教科書によって違うことがあるため、学校で習った方法も大切にしてください。記事内には広告を含む場合があります。
子どもの宿題を見ていて、『筆算って、こんなに書き方の決まりがあったっけ』と戸惑った方も多いはずです。
結論から言うと、筆算は「位をそろえて書く」「決まった順番で計算する」「小さく書く数の場所を決める」の3つで、足し算から割り算までつながっています。
筆算ドットコムは、学校や教科書会社の公式サイトではありません。文部科学省の学習指導要領など公的な情報をもとに、編集部が第三者として筆算のやり方や練習の進め方をまとめています。
このページでは、筆算の全体像と、どの記事から読めばいいかが分かります。
筆算の種類と計算する順番を早見表で
筆算は、数を縦に書いて位をそろえ、紙の上で位ごとに計算するやり方です。足し算・引き算・かけ算は一の位から、割り算だけは大きい位から計算します。
『4種類も覚えるのは大変そう』と感じますよね。
でも実は、違うのは「どこから計算するか」と「小さく書く数」くらいなんです。まずは1枚の表で見比べてみましょう。
| 計算 | 計算する順番 | 小さく書く数 | 例題と答え | くわしい記事 |
|---|---|---|---|---|
| 足し算 | 一の位から | 繰り上がりの1 | 38+45=83 | 足し算の筆算 |
| 引き算 | 一の位から | 繰り下がりで借りた後の数 | 52−17=35 | 引き算の筆算 |
| かけ算 | 一の位から | 繰り上がりの数 | 34×6=204 | 掛け算の筆算 |
| 割り算 | 大きい位から | 書かない(たてる・かける・ひく・おろす) | 96÷4=24 | 割り算の筆算 |
例えば 38+45 なら、一の位は 8+5=13 なので 3 を書いて、1 を十の位に繰り上げます。十の位は 3+4+1=8 で、答えは 83 です。
| 十の位 | 一の位 | |
|---|---|---|
| 繰り上がり | 1 | |
| 3 | 8 | |
| + | 4 | 5 |
| 答え | 8 | 3 |
繰り上がりの1をどこに書くかは、学校によって少し違います。学校で習った書き方があれば、それに合わせてください。
書く場所に迷った時は筆算の繰り上がりはどこに書く?を見てみてください。筆算の意味や読み方から知りたい方は、筆算とは?意味とやり方の基本がスタート地点です。
筆算は何年生で習う?学年別の流れ
『うちの子は今、どのあたりを習っているんだろう』と気になりますよね。
文部科学省の小学校学習指導要領(平成29年告示)をもとに、筆算が出てくる学年を並べるとこうなります。
| 学年 | 学習指導要領に出てくる主な内容 | 関連する記事 |
|---|---|---|
| 2年生 | 2桁の足し算・引き算の筆算の仕方 | 足し算の筆算 |
| 3年生 | 3桁・4桁の足し算・引き算の筆算、2桁や3桁に1桁や2桁をかけるかけ算の筆算 | 2桁×2桁の掛け算の筆算 |
| 4年生 | 割る数が1桁や2桁で、割られる数が2桁や3桁の割り算の筆算。小数の足し算・引き算、小数×整数・小数÷整数 | 2桁÷1桁・3桁÷1桁の割り算 |
| 5年生 | かける数・割る数が小数のかけ算・割り算 | 小数の割り算の筆算 |
「筆算」という言葉が学習指導要領に初めて出てくるのは、2年生の足し算・引き算です。教科書によって扱う時期が前後することがあります。

3年生の割り算は、学習指導要領では九九を1回使う割り算と、簡単な2桁÷1桁の計算の仕方を知るところまでです。割り算の筆算として本格的に習うのは4年生なんです。
小数の筆算は、小数点の位置を合わせるところでつまずきやすくなります。くわしくは小数の筆算のやり方で紹介しています。
学年ごとの流れをもっとくわしく見たい方は、筆算は何年生で習う?を読んでみてください。
割り算の筆算は「たてる・かける・ひく・おろす」
4種類の中で、いちばん手順が多いのが割り算の筆算ですよね。
ここが大事なところです。割り算は大きい位から、4つの手順をくり返していきます。
- たてる:割られる数の上に、割る数がいくつ入るか(商)を書く
- かける:割る数とたてた数をかけて、下に書く
- ひく:上の数から、かけた答えをひく
- おろす:次の位の数を、ひいた答えの横におろす
96÷4 で、実際に1周ずつ追ってみましょう。
| 手順 | すること | 式 | ノートに書く数 |
|---|---|---|---|
| たてる | 十の位の9に4がいくつ入るか考える | 9÷4=2 あまり 1 | 商の十の位に 2 |
| かける | 割る数とたてた数をかける | 4×2=8 | 9 の真下に 8 |
| ひく | 9から8をひく | 9−8=1 | 8 の下に 1 |
| おろす | 一の位の6をおろす | 1 と 6 で 16 | 1 の右に 6 を書いて 16 |
| たてる | 16に4がいくつ入るか考える | 16÷4=4 | 商の一の位に 4 |
| かけて、ひく | 4×4 を計算して、16からひく | 4×4=16、16−16=0 | 0 |
答えは 24 です。最後に 4×24=96 と、かけ算に戻して確かめておくと安心です。

「たてる」で止まる時は、割る数の九九を横に書いておくと進みやすくなります。
あまりが出る問題や、商に0がたつ問題は割り算の筆算のあまりと0の扱いへ。割る数が2桁になったら、2桁で割る割り算の筆算で仮の商の立て方を見てみてください。
つまずきやすいところと練習の進め方
『何回やっても同じところで間違える』という声は、本当によく聞きます。
実は、筆算のつまずきは、だいたい決まった場所で起こるんです。どこで止まっているかが分かれば、練習の仕方も見えてきます。
| つまずく場所 | よくある様子 | 家でできること | くわしい記事 |
|---|---|---|---|
| 位をそろえる | 一の位と十の位がずれる | マス目のノートで1マスに1つの数を書く | 筆算ノートの選び方 |
| 繰り上がり | 小さい1を足し忘れる | 書く場所を決めて、毎回同じ所に書く | 繰り上がりの書き方 |
| 繰り下がり | 0から借りる時に混乱する | 借りた後の数を上に小さく書く | 引き算の筆算 |
| 割り算のたてる | 商の見当がつかない | 割る数の九九を横に書いておく | 割り算の筆算 |
| 割り算のおろす | おろし忘れて途中で終わる | おろした数に小さな印をつける | 3桁÷1桁の割り算 |
国立教育政策研究所の令和5年度 全国学力・学習状況調査(小学校算数)では、66÷3 の筆算で、商の十の位にあたる式を選ぶ問題の正答率が47.8%でした(全国の公立校の平均)。
手順はできても、「この2は何を表しているか」まで考えるのは、大人が思うより難しいんですね。
家では、こんな会話をしてみるのもおすすめです。
「ここに書いた2って、本当はいくつのこと?」
「十の位だから、20かな」
- 1回の問題数は少なめにして、正確さを大事にする
- 間違えた時は、どの位で間違えたかを一緒に探す
- 解き終わったら、横の式やかけ算に戻して確かめる
- 苦手な型(繰り下がり・0がある問題)を少し多めに入れる
子どもを急かすより、「どこまではできているか」を一緒に見つけるほうが、ずっと前に進みやすいですよ。
つまずきの種類と直し方は筆算が苦手な子のつまずき、家での声のかけ方は筆算の教え方、問題の選び方は筆算プリント・問題の選び方で紹介しています。
家庭学習教材で筆算を練習する
『毎日プリントを用意して丸つけするのは、正直しんどい』という方もいますよね。
そんな時は、画面で説明してくれる家庭学習教材を使う方法もあります。ここでは、すららと天神の公式サイトに書かれている内容だけを並べます。どちらが上ということはなく、家庭の環境に合うかどうかで見てみてください。
| 比べる項目 | すらら | 天神(小学生版) |
|---|---|---|
| 運営・販売 | 株式会社すららネット | 株式会社タオ |
| 学び方 | 無学年方式のオンライン教材。キャラクターとの対話型レクチャーと、AI搭載型ドリル | 教科書準拠のパソコン教材。ほぼすべての問題にヒント・解説、アニメーション授業「レクチャー」 |
| 使う端末 | パソコン・タブレット(スマートフォンは推奨環境外) | Windows 11搭載のパソコン(Mac・iPad・スマートフォンでは使えない) |
| インターネット | オンラインで学ぶ教材 | 学習にインターネット接続は不要 |
| 紙で解けるか | 公式の特徴には記載なし | プリントして紙でも解ける |
| 試す方法 | 無料体験(メールアドレスを入力すると体験URLが届く) | 資料請求した人限定の無料体験(自宅に届く・通常4日間) |
内容は2026年10月11日時点の各公式サイトの案内です。料金や申し込みの条件は変わることがあるので、公式サイトで確かめてみてください。
前の学年に戻って学び直したいなら学年をさかのぼれるすらら、学校の教科書に合わせたいなら教科書準拠の天神、という見方ができます。
まずは無料体験で、子どもが画面の説明についていけるかを見てみるのが安心です。
家庭学習教材
筆算でつまずく所を、アニメの授業で見直してみる
すららは、学年にとらわれずにさかのぼって学べる無学年式のオンライン教材です。キャラクターとの対話形式のレクチャーとAI搭載のドリルで、パソコンやタブレットから一人でも進められます。合うかどうかは無料体験で確かめられます。
無料体験すららの無料体験を見てみる(すららの公式サイトに移動します。最新の内容は公式サイトで確認してください)
料金の払い方や、申し込む前に確かめたいことは筆算を家庭学習教材で練習するならにまとめています。教室に通う公文式の教材の流れは、くもん(公文式)の筆算で紹介しています。
筆算に使う道具(ノート・定規・電卓)
『筆算にわざわざ道具っているの?』と思うかもしれません。
ただ、道具を少し変えるだけで、位のずれや線の引き忘れがぐっと減ることもあるんです。
| 道具 | 役に立つところ | 使う時のコツ | くわしい記事 |
|---|---|---|---|
| マス目のノート | 位が縦にそろいやすい | 1マスに1つの数を書く | 筆算ノートの選び方と書き方 |
| 定規 | 答えの前の横線がまっすぐ引ける | 横線を引いてから答えを書く | 筆算に定規を使うのはなぜ? |
| 電卓・筆算アプリ | 答え合わせが速くできる | 先に自分で解いてから確かめる | 筆算電卓・筆算アプリの使い方 |
| そろばん | 珠で数の仕組みが見える | 筆算と混ざったら別々に練習する | そろばんと筆算の違い |
電卓は、答えを出すためではなく、答え合わせに使うのがポイントです。どの位で間違えたかは、筆算のノートを見ないと分かりませんからね。
筆算は、明治5年(1872)の学制のころから学校で教えられてきました。江戸時代の和算や関孝和の話は筆算の歴史で、素因数分解やルートなど中学以降に使う筆算は中学以降で使う筆算で紹介しています。
目的別に記事を探す
筆算ドットコムの記事を、テーマごとに並べました。気になるところから読んでみてください。
学年と学び方(5本)
- くもん(公文式)の割り算の筆算|教材の流れと家での練習の考え方
- 筆算を家庭学習教材で練習するなら|すらら・天神の特徴と選び方
- 筆算は何年生で習う?足し算から小数まで学年別の流れ
- 筆算が苦手な子のつまずきと計算ミスを減らすコツ
- 割り算の筆算の教え方|引き算の繰り下がりも家で教えるコツ
道具と練習(4本)
- 筆算電卓・筆算アプリの使い方|答え合わせに使う時のコツ
- 筆算に定規を使うのはなぜ?線を引く理由と使い方
- 筆算ノートの選び方と書き方|マス目・枠で計算ミスを減らす
- 割り算の筆算プリントの選び方|答えつき練習問題と進め方
筆算の基本(4本)
- 筆算とは?意味・読み方とやり方の基本をやさしく解説
- 筆算の繰り上がりはどこに書く?書く場所と小さい数字の扱い
- 筆算の歴史|関孝和と和算・海外の筆算と英語の言い方
- そろばんと筆算の違い|混乱する・できない時の考え方
割り算の筆算(4本)
- 割り算の筆算のやり方|たてる・かける・ひく・おろすの順番
- 4年生の割り算の筆算|2桁÷1桁・3桁÷1桁のよく出る問題と解き方
- 二桁の割り算の筆算|2桁で割る時の仮の商の立て方と直し方
- 割り算の筆算のあまりと0の扱い|確かめ算のやり方
足し算・引き算の筆算(2本)
掛け算の筆算(2本)
小数の筆算(2本)
筆算の応用(1本)
公式・公的な情報
『書いてあることが本当か、元の資料も見ておきたい』という方もいますよね。
筆算ドットコムの学年や調査の数字は、次の公的な資料をもとにしています。
学習指導要領は、学校で教える内容の大もとになるものです。教科書や学校ごとの進め方は、ここから少しずつ違うことがあります。
よくある質問
筆算は何年生から習いますか?
学習指導要領では、2年生の2桁の足し算・引き算で筆算の仕方を習います。そのあと3年生でかけ算、4年生で割り算の筆算に進みます。教科書によって前後することがあります。
筆算はどこから計算しますか?
足し算・引き算・かけ算は一の位から計算します。割り算だけは大きい位から、たてる・かける・ひく・おろすの順にくり返します。
割り算の筆算の答えが合っているか、どう確かめればいいですか?
割る数と商をかけて、あまりを足すと割られる数に戻るかを見ます。例えば 97÷4=24 あまり 1 なら、4×24+1=97 になるので合っています。
繰り上がりの小さい1は、どこに書けばいいですか?
学校によって書く場所が少し違います。学校で習った書き方があれば、それに合わせるのがいちばんです。
筆算の練習は1日どれくらいすればいいですか?
長い時間より、少しの問題を毎日続けるほうが身につきやすいです。間違えた問題は、どの位で間違えたかを一緒に探してみてください。
まとめ
筆算は、位をそろえて縦に書き、決まった順番で計算していくやり方です。
足し算から小数の割り算まで、考え方はひと続きになっています。今つまずいている所から読んで、少しずつ前に進めば大丈夫ですよ。
- 筆算のルールは「位をそろえる」「順番を守る」「小さく書く数の場所を決める」の3つ
- 足し算・引き算・かけ算は一の位から、割り算は大きい位から計算する
- 学習指導要領では2年生の足し算・引き算から筆算の仕方を習い、4年生で割り算の筆算に進む
- つまずく場所が分かれば、練習の仕方も決めやすい
- 家での練習は、短い時間を続けて、答えを確かめる習慣をつける



